「がんが自然に治る生き方」By Kelly A. Turner PhD

巡り巡ってこの本に辿り着いた。

私は闘病者ではなく、周りに闘病している人がいる訳でもない。

それでも、この本は、周辺の空気がとても澄み渡るような気持ちにさせてくれる。

特にオーディオブックで、著者本人の声で読み上げる言葉には、感情やライブ感がとても強く伝わり、西洋医学的には「奇跡的」にがんが治癒した人の話を聞くと、幸せがこみ上げてくる。

 

同時に、乳がんで亡くなってしまった小林麻央さんについても、ニュースなどで知っている以上に少し掘り下げて知ってみたくなった。

 

この本に辿り着く前は、Yuval Noah Harari 氏の「サピエンス前史」に心を奪われていた。そして、さらに難解だった「ホモデウス」も読み(聞き)終えた時に、彼の言う『魂というものは無い』という断言にだけ少し違和感を持った。

 

それから、たまたま「生まれ変わり」研究の第一人者である大門正幸教授の事を知り(Twitter で見て気になっていた、息子さんが「交差点で事故死した」と話すお母さんの投稿を取り上げた番組に出演)、その大門教授が話す動画で紹介していたのがこの Kelly Turner 氏の著書だった、という玉突き的な流れでこの本を手に取る。

 

「がんが自然に治る生き方」を批判している医師のレビューも斜め読みしたが、例えば著者の立場に関する見解(医者ではない)、本人の研究よりも人の言葉の寄せ集めだというような批判だった覚えがあるが、この方はきちんと書籍を読んだのだろうか?と疑問に思えた。

何も非科学的で超現象的な事は書いておらず、むしろこんな生き方をしたらそりゃ癌もできにくく、また体内にできた癌も消えるだろう、と思えるような内容だった。

 

ただし、本を読みながら私は「末期ガンが見つかったら、私は確実に死ぬな」とも思った。

そもそも、癌細胞が奇跡的に消滅した人に共通する9つの1つである「生きるという強い信念、生きたい理由」が私に欠損している。

 

子どもが2人いてこうなのだから、本当に生き方を考え直さなければダメだと思う。

 

自立しているかのような娘が、大人になって壁にぶつかった時にいてあげないと。

まだまだ甘えん坊の息子が「くそばばあ」と言うようになり、そしてそれを乗り越えて母や家族の大切さを知り、精神的に自立できるまで見守ってあげないと。

 

そうか、私にも生きる目的ができた。